2007年11月16日金曜日

ダンゴ虫


 メキシコに来て約1年4か月が経ち、周りで起こる、日本ではなかなか見ることができないことに刺激を覚えない、いわゆる「普通」になってきている中、2年目の留学は、この地に慣れることに努力をするよりは、この地と日本との違いとこの地の特徴をよく考えようと意識しながら過ごしています。

 そして、今日も一つ、今まで普通と思っていた事を発見しました。それは、ダンゴ虫です。日本にも沢山ダンゴ虫はいます。僕も小さい頃はよくダンゴ虫を見つけては、庭に穴を掘り、そこにむやみに集めていました。そして上から土で埋めていたので、もちろんダンゴ虫は死んでしまいます。そして次の日、死んでいるダンゴ虫を見て、またダンゴ虫を集めに行き、同じ行為を繰り返します。しかし小さい頃の僕は、決して、どのようにすればダンゴ虫を殺すことなく集めることができるかということを学ぶことはありませんでした。なぜ僕はその遊び(?)を何度も繰り返していたのかが分かりません。その繰り返し行為を楽しいと思っていた僕は、ある意味天才でしょうか。

 このブログを初めてから、何かと疑問に思うことを見つけては、たとえ小さな事でも調べたくなってしまいます。だから、今回はダンゴ虫の生態について調べようと思い、googleで検索しました。

 いつもはすぐに調べたい事が出るgoogleですが、ダンゴ虫の場合は、「ダンゴ虫」と検索すると、1番目にダンゴ虫の上手な飼い方、そして2番目にダンゴ虫の退治の仕方が載っていました。飼い方の次に除去の仕方ですよ。こんな虫、聞いたことがありません。人々からすごく愛され、人々から毛嫌いされる虫、ダンゴ虫。

 飼い方のページでは、家の作り方、餌が載っています。家の作り方は、土をしき、少し湿らせ、その上に餌にもふとんにもなる落ち葉をしく。餌は落ち葉だけでなく、何でも食べるので、野菜や煮干しをあげてみるとのアドバイスがあります。チーズまで与えてみようとも書かれてあります。ダンゴ虫にチーズですよ。少し愛しすぎではないですか??

 そして次のページでは、駆除方法がたくさん書かれています。カボチャを置いておけばそこに巣を作るから、数日後にかぼちゃごと捨ててしまえば良いというのはまだゴキブリに対する親切心が伺えますが、他にはホームセンターでダンゴ虫専用の駆除剤を購入している人や、その駆除剤の名前を詳しく紹介している人、タバコの吸い殻を置き、ダンゴ虫を徐々にニコチン中毒にさせ、駆除するという方法を教えている人もいます。ダンゴ虫が触れない、でも殺すのは可哀そうと思う心優しき人は、ペットボトルのキャップをかぶせ、仕事帰りの旦那さんを待つという方法をとっているそうです。

 始めは、ダンゴ虫はなぜ丸くなるのか、どのように丸くなるのか、ダンゴ虫の平均寿命などを調べたかったのですが、これだけダンゴ虫に対して好き嫌いがあからさまに表わされているのを知ると、元々持っていた目標が消えてしまっていました。







 ちなみに、大好きなダンゴ虫を結果的に沢山殺していた僕は、一体何者なのでしょうか。

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