2008年1月16日水曜日

ウルグアイで思ったこと


 突然ですが、ここでウルグアイで感じたことを書き留めていたので、紹介します。



 12月21日昼12時24分、気温35度の中、ウルグアイの首都モンテビデオのビーチのヤシの木の下で寝ころび、何も考えずに空を見ています。今考えると、ここ数年何も考えないという時は全くなかったように思います。大学入試合格から入学の間は何も考えず、近所の浜寺公園に散歩に行ったり、ランニングに行ったり、和歌山の加太へ鯛釣りに行ったりと、定年退職後の第2の人生のような生活を送っていたので、今はその時以来の自分のためだけに過ごせる時間です。といっても別に今まで常に人のために役に立っていたという意味ではなく、学業や将来の事、人生の意味等について考える事に時間を費やして、毎日睡眠不足の日々を送っていただけのことなのです。


 今までを振り返ると、僕は本当に運が良かったと思います。僕の欲求を十分満たすことのできるだけの経済力を持った家庭に生まれ、両親からの愛情を受け育ち、小学生時代には多くの経験や習い事やスポーツをさせてもらい、中学生時代には卓球で泉北地区(堺市、高石市、和泉市、泉大津市、泉北郡忠岡市)3位になり、高校ではサッカー部で多くの良きチームメートや友人と出会い、2年の夏急にアメリカに留学したいと思いつき、その2ヶ月後に、僕にとっては厳しいと言われていたYFU(Youth For Understanding)の試験に運良く合格。3年の夏から約1年間アメリカ、ウィスコンシン州へ留学し、帰国後は留学中に身につけた英語力無しでは難しかった関西外国語大学の公募推薦試験に合格。大学では多くの、自分と同じ興味や目標を持った素晴らしい友人と出会い、2005年に、大学に入る前からの目標であったメキシコ2カ年交換留学の試験に合格し、両親も反対をせず、僕のやりたいようにさせてくれ、また様々な援助を与えてくれました。メキシコではホームステイ先をはじめ、周囲の人々や環境に恵まれ、そして休暇はメキシコ国内を始め、キューバ、エクアドル、アルゼンチン、僕の小学生時代からの夢だったガラパゴス諸島に行くことができ、そして今はウルグアイの浜辺のヤシの木の下で寝転がり、空を見ながら何も考えず、今僕が思っていることを書くことができます。


 もちろん悲しく、辛い経験もありました。しかし、それ以上に僕は幸運に恵まれてきました。だから僕はまでの自分の幸運のお返しに、たくさん努力し、多くの事に挑戦し学び、どのようにすれば他人の役に立てるかということを考えてきました。そしてその答えの一つとして、僕は教師になるという目標を見つけました。教師になれば、アメリカで学んだ英語を教えることができる他、今までの海外での経験や自分が実際に見たことや、その国の人と話して感じた事を、感受性豊かな生徒に伝える機会が与えられ、その結果少なくとも自分の生徒がより広い視野と優しい心を持ち、物事を見、考えることができるようになると思っています。また今日本では教育界に多くの問題が充満しています。たとえ教育会全体を変えることができなくても、学校レベル、もしくは教室レベルでそれらの問題を一つでも多く解決していけたらと思います。


 日本の社会には日本の古き良き伝統を忘れ、秩序のない行動をする人が増えてきています。そしてその結果、多くの社会問題が起こっています。僕はそれらの問題は、人間形成の基盤を作る教育の問題や質が改善されない限り、解決させることはないと思います。だから、その教育に携わり、少しでも社会の力になりたいと思い、教師になることを近い将来の目標にしたのです。


 だから僕は今まで常に、良い教師になるには、日本の教育界や社会に存在する問題はどのようにすれば改善されるかと考えながら過ごしてきました。そして今後もそうして人生を過ごしていくでしょう。
しかし今だけは、少しの間全く何も考えずに、頭を休め、心を落ち着かせようと思います。そして、ウルグアイのゆっくりと変化していく空を、じっくりと眺めようと思います。

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