2008年3月30日日曜日

本当に強い人間

 まずこのニュースを読んでください。





 先天的に右腕のない障害があり、生後間もなく母親に病院に置き去りにされた宇都宮市の栃木県立のざわ養護学校高等部3年、和知誠宏さん(18)=同県那須烏山市=が今春、高齢者施設の職員になる。

 会いたいと待ちこがれた母親との中学時代のたった一度の再会を経て、高校時代には「お母さん」というタイトルのCDも出した。和知さんは「僕は祖父母も知らないが、施設でたくさんの人に会いたい」と話している。  和知さんが生まれた時、両親は離婚協議中だったといい、母親は病院で出産した数日後に姿を消した。高校2年まで養護施設や前橋市内のカトリック教会で過ごした。  

 母親は和知さんに隠して病院の助産師と連絡を取り、中学2年の時に姿を現した。児童相談所の面会室で再会し母親の再婚相手を交えて約1時間話した。  遠慮がちに近況を尋ねる母は「ごめんね」を繰り返した。「家に行っていい?」と聞くと、事前に連絡をするように言われ、一緒に暮らせないことを悟った。なぜ僕を捨てたの。一番知りたかったことは聞けなかった。

 2年後、高等部の授業で詩を書いた。  

 <お母さんってなあに><甘えたい。けんかもしてみたい><お母さんとずっと一緒に暮らしたい>  

 教会の神父が読んで知人に作曲を依頼。信者ら10人の合唱でCD1000枚を自主制作し、養護施設などに配った。  介護ヘルパー3級の資格を持つ和知さんは4月から地元の聖園(みその)ヨゼフ老人ホームに勤務する。今は母を恨む気持ちはない。  「新しい出会いに挑戦したい」と目を輝かせた。【鈴木敦子】




 和知さんって、本当に強い人間ですよね。本当に強い人間は、弱者を助けることができると思います。弱者の経験をしたことがあるから、または弱者の気持ちを理解することができるから、だから人を助けることができるのです。人が本当に目指さなくてはならない目標は、和知さんのような人間になることではいないでしょうか。



 勉強ができる、お金がある、社会における自分の地位を高める、これはら非常に大切な事です。それは人を助ける力となるのですから。

1日の中に天国と地獄

 3月26日(水)、ず~~~~っと心配していた国際機関に関する授業の中間テストが終わり、心がすごく軽くなり、その日はテストが終わった状況を最大限楽しむために、グアダラハラに僕と同じ2年留学をしている友達がプエブラに遊びに来ていたので、その友達と散歩をしに行きました。

 プエブラ独特の町並みを紹介したり、この地特有の食事をしたり、とりあえずプエブラを満喫していました。そして路上で売っているおいしい食べ物を買い、公園のベンチに座り、ゆっくり今までの留学生活を二人で振り返りました。本当に僕たちにとって留学は素晴らしいものになりました。留学は、それをする人全員にとって必ずしも良いものになるとは限りません。留学をしたせいで人格が悪い方にかわってしまった人を僕たちは今までに何人も見てきています。決して僕たちが出来た人間というわけではありませんし、留学をしたから僕たちは成長できたと自負できる程人間性を高めれたとも思ってはいません。しかし本当に留学でだめになる人は世界中にたくさんいます。そのような留学の意味なども深く話をしていました。

 そして次にカフェに入り、コーヒーをすすろうということになりました。そこでも長い間話をし、清算をしようとした時です。ポケットにあったはずの財布がありません。そうです、スられたのです。そして、僕の懐まで軽くなったのです。

 すぐに諦めました。学生証、クレジットカード、郵便局のカード、2万円、知り合いの名刺、僕が小学校の授業中になぜか書いた「南無大師遍照金剛」という真言宗のお経の紙・・・全て失いました。(もちろんその後すぐに家へ帰り、カード類は停止をかけました。運よく、お金を使われてはいませんでした。)僕はこれらを失ったとき、もしも僕の財布を盗んだ人がすごく貧しい家の人で、その人の兄弟や両親に病気の人がいたとしたら、その2万円を医療費にあて、その病気が治ってくれればと自然に思いました。それと同時に、少し幸運にも思えました。もし僕がスリに気づき、抵抗をしていたら、ナイフで刺されていたかもしれません。(実際メキシコではそのような事件が多発しています)それを考えると、気づかなくてよかったとも思いました。

 日本人やその他先進国に住む方なら、この考えはおかしいと思うかもしれません。親が汗水流して稼いだ2万円を無駄にした上、それを盗んだ人をかばう様な考えをするなんてと思う人も多いと思います。しかしここはメキシコです。法的に定められた1日の最低賃金は約500円です。1時間ではありません。1日8時間でです。そして1日10時間働き、500円にも満たない給料しか受け取れない人も沢山います。しかしメキシコは本当に貧しい国ではないのです。政治家や一部の富豪が国にある全ての富を占領しているのです(事実、世界の富豪の中の第2位はメキシコ人です)。この状況の中に生活している人であれば、人の物を盗むという習慣が身につくのも理解できます。

 日本に帰り、仕事を始めれば、その2万円はすぐに親に返そうと思います。しかし僕はその2万円を悔やむよりも、相手の身になって考える大切さを学ぶことができたことを誇りにしたいと思います。

2008年3月29日土曜日

狙いを定めて

頭の中を一度空にし


精神を集中し



統一させ



力を一点に集め



自分の力を信じ



心の中で念じて



的の中心めがけて



解き放つ


豚の角煮 2


 以前に豚の角煮を紹介したのですが、それは日本にいた時に作ったものであり、今はメキシコで白ダシが売っていないので、白ダシを使わなくてもよい角煮を紹介します。味は、どちらも違ったもので、僕はどちらも好きです。

 材料:

  豚バラ肉1kg
  大根1本
  生姜1片
  にんにく5片
  ネギ(青い部分)2本分
  酒100cc
  醤油150cc
  砂糖大さじ2
  ゆで卵 好きなだけ

 作り方:
  1.バラ肉は煮ると縮むので、大きめに切る。生姜は皮つきのまま薄切り、にんにくは皮を剥いてたたいておく。そして鍋にバラ肉、生姜、にんにく、酒、ネギ、水を5カップ入れ、強火で沸騰させ、その後は灰汁を取りながら弱火でじっくり2時間ほど煮込む。

  2.肉に竹串がすっと通るようになったら、火を止め、ネギ、にんにく、生姜を取り除き、そのまま冷やす。そして一晩冷蔵庫に入れておく。

  3.翌日、表面に浮いてる白く固まった油を半分ほど取り除く。(脂分が必要でなければ全部取り除いてもOKです) そして火にかけ、沸騰したら醤油を50cc入れ、弱火で30分~1時間ほど煮込む。残りの醤油と砂糖を加え、更に煮込む。

  4.煮込んでいる間に、卵を水から約18分茹でる。大根は下ゆでしておく。

  5.卵と大根を入れ、どちらもおいしそうな色がつけば出来上がり。


 <ポイント> 取り除いた脂分は、野菜などの炒め物に使うとおいしいです。

 僕の家族と、近所の仲良しの人までが角煮を食べに家まで来てくれました。「おいしい、おいしい」と言ってくれました。メキシコ人にもうける豚の角煮です。

  

餃子


 餃子をなんとなく作ってみたくなり、作りました。レシピを紹介しておきます。

 具:

  豚肉(脂分の多いもの)
  ニラ
  キャベツ
  しいたけ
  玉ねぎ
  青ねぎ
  生姜
  にんにく
  醤油
  酒
  ごま油
  片栗粉

  <ポイント> 肉と野菜の比が3:7くらいになるようにしてください。野菜が多い方が、おいしくいただけます。

 皮:

  小麦粉400g
  熱湯 200g強 (その日の湿度により、多少水の量が変わりますので、少しずつ水を入れていってください。
  塩小さじ2
  砂糖小さじ2
  酒多さじ2

  <ポイント> 生地が耳たぶの固さになれば、ラップをして40分程寝かせてください。

  時間は多少かかりますが、しかし手順はそこまで難しくはありません。市販の皮で作ったことはないのですが、気持ち手作りの皮の方がもちもち感が楽しめるかもしれません。皮の厚さを自分の好みで調整できるのも手作りの利点ですね!!

2008年3月16日日曜日

統計の怖さ




 僕は一つ一つの悲しむべき事を大きく一つにまとめることが嫌いです。例えば、東京大震災では死者13,000人、負傷者170,000人、帰宅困難者6,5000,000人、全壊の建物850,000棟、避難者総数700万人、第一次世界大戦では戦闘員の戦死者は900万人、非戦闘員の死者は1,000万人、負傷者は2,200万人といったような数を統計に出し、被害の大きさや残酷さを表します。これは行政的利便のため、そして人が一目で今までの災害や過ちを再確認でき、もうこのようなことを繰り返してはならないと感じさすことができる意味を持っていると思います。しかし現在多くの人は、この「数」を見て、全てを即座に判断しているように思えてなりません。死者が多いから残虐、死者が少ないからニュースにする程でもない。僕は小学校の時に先生が、道徳の時間に行っていた言葉を今まで忘れたことはありません。それは、「人の命は一つ一つが大切なものであり、その命のために大勢の人が喜んだり悲しんだりする」というものです。


 確かに統計に出すことで、歴史的にもその事件を残しやすくなりますし、ある程度の理解力があればその奥も読めてきます。しかし最近のニュースでは、交通事故で死んだ人の数、そしてそれがどのような事故だったかを報道しておわりです。テレビ局は時間が限られいて、そのうちに出来るだけ多くの事を報道しようとするために情報が多少おろそかになってしまうのは仕方がないことかもしれません。しかし視聴者は、そのニュースの言葉や数字だけをそのまま受け取ってしまってはいけないと思います。例えば、その事故や事件で亡くなられた方のご親族の方々、友人の気持ちなどを少しでも考えてみることが、その人に対する少しばかりの供養になるのかなとも思います。人は皆平等です。自分と同じ人間が辛い目に合っているときは、最低その人の事を考えるというのが当たり前のような気がします。








 それでは、この文章の上にある表を見て、何かを感じとってください。




男女平均寿命の違いの謎


 先日ある人と話をしていて、ふと男女の平均年齢の違いの話になりました。なぜたいてい女性の方が男性よりも長生きをするのか。WHO(世界保健機関)の2007年11月4日付の調査では、男性の平均寿命は女性のものより1割短く、これは生物学的な理由によるものだとされています。しかしその理由は今だに明らかにはされていません。国別に見てみると、バングラディッシュ、パキスタン、クウェートといったイスラム国では男女の平均寿命の差が短く、貧困国でもその差は小さくなっています。それは医療へのアクセスが乏しいため、出産時の母体リスクの高さが原因だとされています。またウクライナ、リトアニア、ベラルーシの旧ソ連諸国では、男性の平均寿命が女性よりも1.5割から2割程短くなっています。これらの国は自殺率が非常に高く、特に男性の自殺が際立っているのが要因であるとされています。
 しかし、その他にも少し原因となりえる事柄を調べてみました。


  • 労働時間の差。男性の方が労働時間が多い国がほとんどで、例えば自動車の運転が長ければ、それだけ事故に遭う可能性も高くなります。

  • 危険の伴う作業に従事する機会が多い。

  • 社会的責任からストレスを抱え込むことが多くなり、それに関連した疾患にかかりやすい。

  • 人間の性染色体にはX,Yがあり、卵子はXのみ精子はXとYの2種類がある。女は2対の性染色体がXXで男はXYでありY染色体の方が病気などに弱く生命力もXに比べて弱いらしい。

 日本は世界で一番の長寿国であり、男性は78.4、女性は85.3です。


 ちなみに僕が今住んでいるメキシコは、世界の36位で、男性71.7、女性が77.0です。



 このことについてもっと知りたい人は、次のウェブサイトを訪ねてみてください。世界各国の平均寿命が表であらわされています。


http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/1670.html