2008年4月8日火曜日

日本にある差別

 先日、お嫁さんが日本人のメキシコ人の方と知り合い、その人と差別について話をしていました。そして、そのメキシコ人の方が非常に驚いた、日本である人種差別について話してくれました。

 彼の息子に日本国籍を与えるためにその手続きを行っていた際、彼はある決まりを目にしました。それは、日本人になるには、日本語の苗字をつけなければならないということです。すなわち、父親のスペイン語の苗字ではなく、母方の漢字の苗字をつけなければ、彼の息子には日本国籍を与えられないのです。

 なぜ日本人の苗字は漢字でなくてはならないのでしょうか。カナカナではいけないのでしょうか。名前がカタカナであろうと、ひらがなであろうと、日本人という事実に変わりはないのです。このような話は、人種差別が表面的に日本より多くみられるアメリカ合衆国ですらありません。もしかすると、日本では人種差別が起こる程まだ外国との深い関係がないのかもしれません。多くの日本企業は近年国際化していっています。しかし外国人による個人レベルで日本を見てみると、日本という国は簡単に行ける場所ではありません。(金銭面、文化面、言語面等) なぜかは僕にもわかりませんが、約1年間のアメリカ留学中、そして約2年間のメキシコ留学中でもそれはよく感じます。日本の中からはなかなか日本を全体的には見ることが難しいですが、外国にいればそれが良く見えるときがあります。

 例えば、アメリカの高校の友達に「日本てどこにあるか知ってる?」と尋ねると、数人は「中国の中にある国」と答えます。少なくともアジアにある国というのは知っているようなのですが、どこにあるかすら知っていません。そして今だに侍や忍者が存在すると思っています。侍は明治時代まで存在しましたが、彼らの活動が活発だったのは江戸時代よりも前ということになります。すなわち、多くの外国人の日本に対する理解は、約150年前以前の日本とかわらないということになります。それだけ日本は文化的に孤立してしまっているということになります。

 自国の文化を守り続けるということは非常に難しく、とても素晴らしいことであると同時に、その国民のアイデンティティーの大きな要素の一つとなります。しかし、文化を守るのと、他の文化から自国の文化を切り離すのとはわけが違います。自国の文化が素晴らしく、力を注いで守り続けるだけの価値があると思うのならば、それを世界の人々にも知ってもらおうと努力するべきであると思います。それがまだ国レベルではできていない。だから日本では漢字の苗字しか認められないのです。

 外国の苗字を多く取り入れてしまうと、漢字やその他の日本の文化が他の文化に押しつぶされてしまうと思う人もいるかもしれません。しかし日本の文化は他の文化の介入により、弱くはなりえないと思います。僕は今まで8つの国々を旅してきました。そして一番強く感じたことが、人々は日本の事を何も知らない、そして、日本文化とは非常に強く、固有のものということです。だから僕は留学の最低目標に、草の根交流を掲げています。僕が行く土地の人々に、本当の日本を、日本人である僕から、ほんの少しでも知ってもらう。そして、お互いに理解しあえる関係を築き上げることが大切だと常に考えています。

 これから海外へ行く機会がある人は、少しでもその国の人に日本の事を知ってもらうようにしてみてください。それはたとえ言語がうまく使えなくても出来ることです。人は心で会話をするのが相手を理解する一番良い方法だからです。相手が日本の事を知ると、彼らはあなたにとってすごく近い存在になるでしょう。そして、日本をもっと世界に広げていきましょう。

4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

Nao,

You got it "spot on." What you say is really true. Japan seems quite isolated!

Me, being a double, know and feel it all too well, especially when I "return" overseas, and then "come back" to Japan. Having both Japanese and western identities, I am often stuck. I belong to both, yet I also belong to neither. I am my own unique culture.

There are many other thoughts I'd like to share with you on this topic, but perhaps in person! Otherwise, the text will get long...I also have to go to work soon (^_^). But I just wanted to drop you a note, as I was moved by your essay.

Thanks always for sharing your insights!

Cheers-

Juliann :)

Naoya Okuno さんのコメント...

Juliann,

Thank YOU for always leaving your sincere message on my blog. I'm very glad to read your comment everytime you write to me.

Actually I understand you well, though I'm not a double... I have a couple of friends who are Americans but their parents are native Mexican. And they've been struggling for their identity. It's a quite controversial issue that many people suffer from, but I guess you guys can think it in a positive way. For example, it cost me a lot to understand the Mexican culture, habits, morals, etc., all of which are so different from those of Japan. But American Mexican or Mexican American have two significant accesses to get to know both countries naturally. But it seems to me that there are more problems that they have to face on the back side.

Well, it's gonna be too long if I write all I wanna mention, so let's talk about it when we hang out in Jap. I'll back on May 6th.

Take it easy and wish you the best for the new job!!! (Don't put yourself too much)

匿名 さんのコメント...

和泉のおばちゃんです。直君たいへんな目に会っていたんですね。さぞショっクなことだってでしょう。でも怪我しなくて幸いでしたね。改めてメキシコの治安が悪いのがわかりました。日本に帰って来るもうしばらくの間どうか気をつけてくださいね。
 そして、諸外国と日本の交流を真剣に考えて、取り組もうとしている直君の姿勢はすばらしと、うれしく感じました。その気持ちを忘れることなく大切に維持してもらって、改めておばちゃんは、将来親善大使となりお国のために活躍してくれることを期待したいと思いました。(期待が重い?身びいき?)

Naoya Okuno さんのコメント...

山本のおばちゃん>

メッセージありがとう!!せやねん、財布パクられてん。でもまぁそれもしゃーないことや☆日本と秩序とかモラルの種類がちゃうとこやから。まぁ外国はどこもちゃうやろうけど。盗むのんは悪いけど、でも彼らもそれやらんかったら生きていかれへん人かっておるから。そう考えたら、ちょっとでも彼らの命助けることできたってことになるやん??ほな別に悪い気せーへんし。まぁお金は大切にせんとあかんのはそうやねんけど・・・

親善大使な・・・うん、それ言いすぎ!!!笑 まぁでもオレがしてることはめっちゃ小さい親善大使って感じなんやろな。日本のこと知ってもろたら嬉しいやん☆