以前から日本では、トレーニング方法について色々な改善がされていました。僕の母が”むか~~~しむかし”陸上部で活躍していた頃は(今の僕の母を知っている人は想像もつかないと思いますが、堺市の短距離の記録を塗り替えた人です。)うさぎ跳びを階段でやらされたり、水分補給もほとんど練習中はさせてもらえなかったらしいです。
うさぎ跳びは、股関節、膝関節、腰関節に強い負担がかかり、体に与える有害性を指摘されたため、今はスクワットなどのトレーニングに代わってきています。
水分補給の欠如は、脱水症状を引き起こし、熱中症、熱射病、日射病の原因となります。
本題に入る前に、熱中症、熱射病、日射病の違いについて少し説明しておきます。熱中症は、高温多湿の状況で起こり、熱中症には4種類あります(熱失神、熱疲労、熱痙攣、熱射病)。
- 熱失神: 直射日光の下で長時間行動しているような場合に起こります。症状は、突然意識が消失します。治療は、輸液と冷却療法を行ってください。
- 熱疲労: 多量の発汗に水分、塩分補給が追いつかず脱水症状が起こります。症状は、皮膚は冷たいが、発汗が見られます。治療は、熱失神と同様、輸液と冷却療法を行ってください。
- 熱痙攣: 大量の発汗後に水分だけ摂取し、塩分やミネラルが不足したときに起こります。痙攣と硬直が起こり、治療は食塩水の経口投与を行ってください。
- 熱射病: 温熱中枢が障害され、体温調節機能が失われたときに起こります。症状は、高度の意識障害が生じ、体温も40度以上まで上がります。治療は、緊急入院ですみやかに冷却療法を行うことが必要です。また、軽い熱射病は、冬、よく暖房の効いた部屋で厚着をしている時にも起こります。この時は体の熱を十分に発散できず、体に熱がこもってしまっているので、冷えたタオルなどで体を拭いたり、風を送ったりすれば大丈夫です。
日射病は、炎天下で激しい運動や労働をした時に、大量に発汗し、体の水分が足りなくなってしまい、心臓へ戻ってくる血液が少なくなり心臓が空打ちする状態です。いわば、脱水症状です。治療は、涼しい所へ行き、水分補給をしてください。
これらの病気の説明でも明らかなように、適度の水分補給は絶対に欠かせません。しかし、過度の水分補給は、水中毒の原因となるので、正しい水分補給の仕方を学ぶことが必要です。(水中毒とは、水分の過剰摂取により、血液中のナトリウムイオン(塩分)の濃度の低下で、軽度の疲労感、頭痛、嘔吐、痙攣、昏睡、ひどいときには、呼吸困難を起こし、死亡に至ることまであります。激しい運動をする時は、運動中だけでなく、運動前、運動後も適切な水分補給が必要です。運動30分前位に、200~250mlを、数回に分けて飲みます。運動中は、1回に1口~200mlを飲みます。運動後は、体重減少分を補える量を、何回かに分けて飲みます。温度は、5~15度に冷やしたものが望ましく、塩分濃度は0.1~0.2%、糖度は3~5%が最適です。喉が渇いたと思った時は、もうすでに脱水が始まっており、心拍数が上がり、運動のパフォーマンスも落ちてきます。喉が乾いた頃には、もう遅いのです。なので、強制的に自分で時間を分け、定期的な水分補給をするようにしてください。また、運動後一気に飲むと、それは血液の吸収に追いつかず、尿として排出されます。水分補給は、いつでも「ゆっくりと」が原則です。
次に日常時の水分補給方法ですが、成人が1日に必要な水分は2000~2500mlで、そのうち飲料水として摂りいれるのは800~1300mlとされています。よく成人が必要な水分「2000~2500ml」だけに注目し、1日に1Lのペットボトルを2本飲もうとする人がいますが、それは水分の過剰摂取です。残りは、食事中時に、食物等に含まれる水や、体内での代謝水となります。
摂取のタイミングは、寝起き、起床時、入浴前後です。特に人は寝ている間にかなりの汗をかくため、起床時の水分補給は重要となります。量は200mlが最適で、基本的には水かお茶が良いでしょう。お茶にはカテキンが含まれ、カテキンには心臓病や動脈硬化を防いだり、高血圧や糖尿病の予防、ダイエットや美肌効果、うがいの殺菌効果などがあります。ミネラルウォーターなら、不足しがちなミネラルが補えるため、これもまたお勧めです。
最後にコーヒーと飲酒ですが、お酒、カフェインには脱水作用があります。特にお酒には、抗利尿ホルモンの抑制作用があり、尿の排出の回数が多くなります。お酒を飲むとトイレに頻繁に行きたくなるのはこのためです。コーヒー、お酒を飲む時には、いつも以上の水分補給を心がけてください。
ちなみに、僕はメキシコに煎茶とほうじ茶の葉を持ってきています。そしてそれらの味やかおりは、日本の良さ、懐かしさを思い出させてくれます。そうしていると、1度に2Lものお茶を飲んでしまっています。これは仕方ありません。日本が好きなのですから。
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